飲食男のブラックブログ

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【料理人】調理師学校は金の無駄!今すぐ働き経験を積め!【初心者】

みなさんこんにちは!

 

ブラックブログ管理人のBravoです!

このブログは飲食にまつわる小ネタや小咄、私自身のオススメのモノの紹介などを中心とした雑記ブログです。

ブログの内容や私自身については以下の記事を読んでください。

 

 

blackblo.hatenablog.com

 

 

さて本題の調理師学校について。

結論から申し上げます。

 

無駄です。金をドブに捨てるようなものです。まじで。

 

私自身は調理師学校は行っていませんが、10年以上働いていて困ったことは一度もありません。むしろ行かなくて良かったなと思ったことは数えきれません。

調理師学校はなぜ無駄なのか。以下にわかりやすく説明していきます。

 

なおこの記事は高校卒業後の進路に迷い「調理師学校にでも行こうかどうしよう」と悩んでいる方向けに書いています。

すでに就職されてからの他業種転職狙いの方などには適していませんので予めご了承ください。

 

 

 

 

 

何故調理師学校は無駄なのか

 

先に謝っておきます。

すでに調理師学校を卒業した方や、在学中の方、また学校関係者の方々にはかなり不快な記事になります。

決して学校をバカにしているわけではなく、私がこの道を10年以上歩んできた中で感じたことをそのままに伝えています

かなり過激な内容になるとは思いますが、ご了承ください。

 

 

結局は経験だから

 

それでは本題に。

これもまた結論から申し上げますと、

 

学校出たからといって料理が出来るわけでも仕事が出来るわけでもないから

 

です。

 

調理師学校(以下、学校)は高校卒業後の方なら通常二年間いくことになります。

その二年間、あなたは何をしますか?

 

本気で料理を学ぶでしょうか?

本気で飲食について考えるでしょうか?

 

この問いにどちらも「はい。勿論。」

 

と答えた方。

 

今すぐその入学願書を破り捨てて求人冊子で自分のやりたいジャンルのお店に電話しましょう

 

何故なら飲食は「知識」ではなく「経験」で学ぶことの方が遥かに多いからです。

 

例えば学校でフォンドヴォーの取り方を教えてもらったとしましょう。

 

学校で学ぶ二年間の間にいったい何回フォンドヴォーをとるでしょうか?

おそらく「知識として一回やってみる」程度だと思います。

 

何故なら学校は幅広い知識をわずか二年の間に詰め込まなきゃいけないので、他にもやることがいっぱいあるんです。

 

ではみなさん。一回、たった一回で全ての料理を上手に作れるようになりますか?

フォンドヴォーって難しいんです。それをたった一回。二年間で。230万円払って。

 

では実際のフレンチのお店ならどうでしょう。

勿論店の規模やシェフにもよりますが、多ければ週に一回は取ります。二年に一回と週に一回です。

 

先ほども言いましたが、料理は経験から学ぶことの方が遥かに多いです。

 

週に一回とると言っても勿論その全てをあなたがやるわけではありません。最初は触らせてももらえないでしょう。

 

でもあなたが真面目に仕事と料理に取り組んでいれば必ずその時は訪れます。

また実際にやる時は先輩やシェフの動きを日頃からよく観察していれば、それほど戸惑うこともなくフォンをとれるでしょう。

 

「そんな観察とかしないとできないなら、何もしなくても教えてもらえる学校の方がよくね?」

 

と思ったあなた。

甘いです

 

あなたは学校を出た後まさかその経験を生かしてお家で家族専任のシェフになるわけじゃないですよね?

結局は学校を卒業後どこかの店舗で働くわけです。

 

これはどんな仕事でも同じだと思いますが、「先輩の動きを見て学ぶ」というのは仕事を覚える上で必須と言えるスキルです。

 

「そんなことしなくても全部教えろや」

 

と思ったあなた。

甘々です

先輩もシェフも暇じゃありません。何故なら皆あなたより仕事も料理も出来るので、こなさないといけない日々のタスクもあなたより多いのです。

そんな中あなたに一から十まで教えてはいられません。

 

もしそこであなたが3くらいは先輩の動きから学んでいたとすれば、先輩は残りの7を教えるだけですみ、他のことに時間を当てられます。

 

「その3までを学ぶために学校いくんじゃないの?」

 

と思ったあなた。

甘い通り越してもう痛いです(?)

 

調理師学校で教られるフォンドヴォーと実際の店舗のフォンドヴォー。

 

グラムから作り方から鍋から何から何まで違います

 

それでもあなたは学校を出たら3まで学んだと言えますか?

どうしても「3まで学ぶし!出来るし!」と言いたいあなたへ

 

二年間働いていれば10まで学べます

 

何度も伝えていますがもう一度言います。

 

料理は経験から学ぶものです

 

先ほどから例に上げているフォンドヴォーをもう少し詳しく見てみましょう。

二年間の学校生活でわずかな回数しか触れることのないフォンドヴォー。

一方フレンチで二年間働いていればほぼ毎日見て、味見をして、様々なソースに変わっていく様を間近でみることになるフォンドヴォー。

 

もし二年間しっかりと働いていればあなたはきっとフォンドヴォーを取る立場になっていることでしょう。

勿論高校卒業後すぐに店舗で働き始めてもあなたは何もできません。洗い物も玉ねぎの千切りもソースの敷き方も、何一つ満足にできません。

 

でも大丈夫です。

何故ならそんなことは経験値を積めばなんとでもなるからです。

RPGでよくあるレベルを上げて物理で殴る、みたいなものです。

 

学校でいったいいくつの玉ねぎを千切りするかはわかりませんが、絶対に働いていた方が沢山千切りします。

玉ねぎの千切りは知識なんかいらなくて、ただ「早く」「正確に」切ることのみが求められます。

 

二年間学校に行った彼と、二年間みっちり店舗で働いたあなた。きっと見るまでもないほどの差があります。

たかが玉ねぎ、されど玉ねぎ。

 

イタリアンやフレンチでは大量に使うので、その差がその後の仕事に大きく影響します。

 

そして仕事の出来の差が料理の差になっていくのです

 

詳しくは次の章で

 

 

仕事が出来なきゃ料理は出来ない

 

料理人は日々時間に追われています。

朝の仕込み・準備、ランチタイム、洗い物・片付け、短い休憩、ディナー準備、ディナータイム、洗い物・片付け、掃除、明日の準備、、、。

毎日大体このルーティンをこなしていきます。

 

どれだけ準備が間に合っていなくても営業時間は変わらないので、要領よく「仕事」をこなしていくことが求められます。

 

さて再び問います。

 

二年間学校に行っていたが、その店舗のことは全く知らない人と

 

二年間その店舗で働いていた人

 

どちらがその店舗でより早く仕事をこなせるでしょうか?

 

考えるまでもないですよね。

そのキッチンのまな板の場所やトリアージ、お皿の場所、調理器具の場所、、あらゆる仕事はその店舗のことを知っていないと進みません。

 

そして二年も働いていれば現場で「どうすれば早く仕事が出来るか」というのは体に染みついていると思います。

多くの先輩やシェフが高校卒業後のあなたに教えるのはまず「仕事」です。料理ではありません

 

挨拶の仕方からいろいろな物の定位置、洗い物の仕方、営業中の動き、清掃など殆ど料理とは関係のないことから教られます。

何故かと言えば

 

仕事を知らないと料理までいけないから

 

です。

 

結局いきなり料理から教えようとしても、「まな板取ってきて」「玉ねぎ持ってきて」「ボイラーにパスタ80g入れて」などこれらのことが理解できて瞬時に動けないと話にならないんです。

 

洗い物一つ取ってもそうです。チンタラ非効率的な動きで洗い物をしているとせっかく先輩が料理をしている姿見逃してしまいます。

だから洗い物は素早く丁寧にこなす方法を日々考えていかなければならないんです。

 

少しそれましたが、二年間学校に行った人でも最初は洗い物からです。

理由は前述した通り「仕事を知らないと料理までいけないから」です。

 

一方あなたが二年間しっかりと働いていれば「仕事」のこなし方も身についていて、料理に関しても色々出来るようになっているでしょう。

 

そして二年間学校に行った人がチンタラ洗い物をしている姿を横目にあなたはフォンドヴォーをとるのです

 

どうです?そっちの方がかっこいいでしょ!

 

 

 調理師学校卒という期待値の高さ

 

これは私が実際に経験したことを上げて説明したいと思います。

 

ある日のまかないで新卒(調理師学校)が市販のルーを使ったカレーすらまともに作れず、先輩にコテンパンに言われていました。

たかがまかないとはいえ新人にとっては数少ない料理をする機会。まさか市販のルーを使って失敗するとは思いもよらなかったため、完成途中のカレーを見て絶句しました。

結局先輩がルーを一から作り、手直ししたので美味しくいただけましたが、、。

 

この時私は

 

「調理師学校出ててもカレーすらまともに作れないんだ」

 

と思いました。

調理師学校がどんなところかはわかりませんが、そこらへんのお母さんでも作っている物すら普通に作れない、という現実に開いた口が塞がりませんでした。

 

これがもし学校卒でもなんでもないただの新人なら、そもそも「ルーの裏面見てその通り作れば大丈夫だから」と言いながら横で教えつつ作ることもできたと思います。

 

しかし新卒であるがゆえに「こんな簡単なことくらい出来るだろう」というフィルターを通して見られてしまうのです。

そして勿論できなかった時の評価の下がり方はただの新人の比じゃないです。

 

正直カレーすら作れないのは極端な状況かもしれませんが、本当にあった紛れもない事実です。

 

「学校行っていたんだから〇〇くらいできて当然」

 

みたいな変な色眼鏡で見られるよりは、単なる新人として暖かい目で見守られる方がやりやすいですよね!

 

 

学校に通いながらバイトすることの遠回り

 

ここまで読んで

 

「じゃあ学校通いながらバイトして経験積めばよくね?やっぱ学校最強。」

 

と思ったあなた。

あなたの理解力のなさに絶望します

 

「学校通っている時間全て働いたら経験値倍増じゃね?やっぱ学校無駄。」

 

と返しておきます。

 

学校でどれだけ知識を深めても、結局は実務の経験が物を言います。

 

学校なんか通っている暇があるなら働いて実務経験を積み上げましょう。

 

 

そもそもそんな幅広い知識必要ない

 

このまま読むとまるでそんなに知識がなくても料理は出来ると捉えられそうですが、そうではありません。

 

料理は知識が深ければ深いほど上手になります

 

ではやっぱり知識を得るために学校に通った方がいい、、とはなりません。

そもそも「知識を得るために学校 」というのが間違いです。

学校になんかいかなくても知識の取得方法はいくらでもあります。

本を買って読んだり、先輩に聞いたり、ネットで調べたり、、。無限にあります。

 

最近ではYouTubeでも色々な知識を得られるようになりました。

 

以下にオススメのチャンネルを紹介した記事を貼っておきます。

 

blackblo.hatenablog.com

 

知識なんて自分次第でいくらでも増やせます

 

「でもいざというときに学校で習った知識が役に立つんじゃないなの?」

 

はい。勿論そうです。

しかしそのいざというときにわからないことがあれば

 

聞けばいいのでは?

 

すごく単純なことです。わからないことは聞く。

恥ずかしがってはダメです

自分の成長のためにと割り切って聞いてみましょう。

よほどの人じゃない限り答えてくれます。

 

そしてそのあと必ず自分で調べておきましょう。

そうやって知識は増やして、深めていけばいいのです。

 

 

その時間お金に変えた方がいい

 

調理師学校は2020年現在、二年制で230万円ほどかかります。

それに加えて交通費やら何やらかかってくるわけです。

 

薄ぼんやりとした知識と中途半端な経験値を二年間と230万円で等価交換するよりは、

 

しっかりとした知識とガッツリ経験値と440万円を二年間で得た方がよくない?

 

 

てことです。

 

 

この給料の話に付随して

 

 

調理師学校卒の初任給優遇の罠

 

ここまで読んでくれた方は何となく察していただけると思いますが、

 

二年制学校卒と二年間その店舗で働いた人の給料は変わらないか、むしろ後者の方が多いです。

 

 

新人の頃は経験値の差が給料の差になりやすいので、二年間働いていた方が給料も上がりやすいです。

 

学校卒優遇は色々と闇の深い制度で、

学校卒を囲うことで安定した人数を確保しやすくするためだったり、その学校卒の人が今人事にいたり。。

 

つまり初任給で学校卒の無垢な若者を釣り上げているんです。

どちらにせよ給料がいいならそれでいいと思うかもしれませんが、

何度も言いますが、新卒でも洗い物からです。

仮に新卒が洗い物が出来るようになったからといって評価は上がったりしません

玉ねぎが早く千切り出来るようになったとしても評価は上がりません

 

何故ならそんなことは初任給に折込済みだからです。

 

つまり学校卒は給料が上がりづらいと言えます。

勿論その人のやる気次第ですが。

 

二年間働いても学校卒の人と給料変わらないのかよ

 

と思うかもしれませんが、大丈夫です。

 

何故なら新卒が洗い物をしているときにあなたはフォンドヴォーを取っているのですから

 

きっとそこには新卒よりいろんなチャンスが転がっています。

一つずつものにして行き評価を上げて行きましょう。

 

まとめ

  • 料理は知識より経験から学ぶことの方が多い
  • 学校に通う二年間で経験値をためた方がいい
  • 学校以外にも知識はいくらでも得る方法はある
  • 二年間で230万失うよりは440万円稼いだ方がいい
  • 初任給に騙されるな。経験値はそのまま給料になる

 

最後に

いかがでしたでしょうか?

色々言いましたが、これだけ言わせてください。

 

どうであれ全ては自分次第

 

学校行っていないけど立派な料理人もいればそうじゃない人もいる。

学校卒で偉大なシェフもいればそうじゃない人もいる。

 

料理は自分で求めていけばどこまででもいけます。

やったらやった分だけ返ってきます

 

そこも頭に入れながら今後の進路を決めてくださいね。

 

バイバイ!Bravoでした!